客観的かつ科学的な方法論に基づき、意識・行動を対象とした研究活動を
自立的に行うことのできる能力と深い学識をもった専門家の育成

井勝 久喜 本研究科は、様々な心理学研究の中で、特定の状況・条件下におけるヒト(個人)の意識・行動に関する事実の蓄積、それらに基づく法則の確立・検証、そして理論の構築など、心理学界への顕著な貢献が認められる研究成果に対して、博士の学位を授与することを目的として開設されています。
本研究科に入学して、所定の通信制教育課程を修了すれば、博士の学位が授与されます。「博士」の学位を請求するためには、心理学関連の修士課程を修了した学修経験を踏まえて、それまでの研究活動をさらに高度な客観性・新奇性・論理性を備えた博士レヴェルの専門的水準にまで高めなければなりません。したがって、学修は決して容易なことではありません。
しかし、修士課程修了後の研究所見の蓄積が一層進み、高水準の研究計画や研究への進捗をmotivationとして有しておりながら、なお、仕事などの時間的制約によって通学制の博士課程への進学が難しい場合、「画竜点睛」の「点睛」を目指して頑張るには、本研究科は恰好の教育課程だと考えます。

心理学研究科長 三宅 俊治

 

教育目標

 客観的かつ科学的な方法論に基づいて、意識・行動を対象とした研究活動を自立的に行うことのできる研究能力の錬成と深い学識を有する専門家の育成

 

研究科の特色

心理学の博士号を取得できる通信制・心理学研究科博士(後期)課程としては、国内では希有な存在
カリキュラムは、基礎と応用の2領域に分け、それぞれ1教科(各2単位、計4単位)」の「教科科目」の選択と、「研究指導(12単位)」を配置。これは、将来、心理学の教育・研究で指導的立場に立つことのできる高度な学識を有する研究教育者の育成に有用

 

3つのポリシー

学位授与方針(ディプロマポリシー) 以下のような能力を身に着けた人に学位を授与します。

  1. 調査あるいは実験等で得られたデータを科学的・客観的に分析しまとめる能力がある。
  2. 心理学,臨床心理学に関して専門的知識を修得するとともに,研究者として社会に貢献できる資質をもつ。
  3. 課程において今まで蓄積したデータを博士論文に収束させる技術・能力がある。
教育課程の編成・実施方針(カリキュラムポリシー) カリキュラムの中心は指導教員との議論を通した博士論文作成ですが,他に,高次脳機能・認知生理心理学などの基礎領域とともに心理療法・心身医学などの応用領域科目を開講しています。
学生の受け入れ方針(アドミッション・ポリシー) すでに修得している心理学の方法論を基礎に高度に専門的な研究を行いたい,あるいは臨床心理士としての活動で得たデータを学位論文にまとめ,さらに社会に貢献する人材を育成します。求める人材像は,心理学,臨床心理学に関して専門的知識を修得しているとともに,今まで蓄積したデータで博士論文を作成することの出来る人です。

 

教員一覧

職名 教員氏名/ふりがな 専門・研究分野
研究科長/教授 三宅 俊治(みやけ しゅんじ) ※ 健常不安に関する研究、生涯発達心理学的視点からみた適応行動の分析
教授 津川 秀夫(つがわ ひでお) エリクソニアン・アプローチ、ブリーフセラピー、家族療法、不登校の対応と未然防止、不安・うつ・PTSD等の治療法の開発
教授 藤吉 晴美(ふじよし はるみ) 臨床心理援助、精神科臨床、地域母子保健、臨床動作法における短期改善要因に関する研究、ASDの早期発見に関する研究
教授 森井 康幸(もりい やすゆき) 学習、記憶の心理学、教育・発達心理学
教授 森信 繁(もりのぶ しげる) 精神医学
准教授 橋本 翠(はしもと みどり) 生理心理学、実験心理学、音楽認知心理学、防災心理学
非常勤講師 田尻 直輝(たじり なおき) 脳疾患に対する再生医療:病態解明と新たな治療法の開発
非常勤講師 日上 耕司(ひかみ こうじ) 応用行動分析、発達障害(自閉症等)、学校不適応、禁煙支援

※2021年度以降「研究指導」の指導院生の受け入れは行いません。

 

カリキュラム

授業科目名 授業
形態
配当
年次
単位数 必選 職名 担当者氏名



高次脳機能研究 T 1・2・3 非常勤講師 田尻 直輝
認知生理心理学研究 T 1・2・3 准教授 橋本 翠
生涯発達適応心理学研究 T 1・2・3 教授 三宅 俊治
認知行動心理学研究 T 1・2・3 教授 森井 康幸



臨床行動心理学研究 T 1・2・3 教授 藤吉 晴美
心理療法学研究 T 1・2・3 教授 津川 秀夫
精神医学研究 T 1・2・3 教授 森信 繁
発達障害学研究 T 1・2・3 非常勤講師 日上 耕司
研究指導 TS 1~3 12 教授
教授
教授
教授
教授
准教授
三宅 俊治※(注)
森井 康幸※
森信 繁※
藤吉 晴美※
津川 秀夫
橋本 翠

(注)2021年度以降、新規の指導院生の受け入れは行いません。

T=印刷授業科目 TS=印刷授業と面接授業の複合科目
◎=必修授業科目  ○=選択授業科目  ※=論文指導教員

修了要件

各領域から1科目2単位以上,必修科目1科目12単位,合計16単位以上を修得し,かつ必要な研究指導を受けた上,当該大学院の行う博士論文の審査及び最終試験に合格すること。

 

スクーリング日程

日付 1年次生 2年次生 3年次生 会場
7月31日(土)
8月1日(日)
研究指導 研究指導 研究指導 吉備国際大学 岡山駅前キャンパス
2月5日(土)
2月6日(日)
研究指導 研究指導 研究指導 吉備国際大学 岡山駅前キャンパス

なお、印刷授業科目の科目修了試験は、冬期スクーリング期間(2月)を利用して行う予定です。
 

行事予定表

 

吉備国際大学学術機関リポジトリ

 

入試案内

 

出願に際して

博士(後期)課程では、高度な専門性が要求されますので、「研究計画書」を期日までに提出し、指導希望教員から入学後の研究指導について合意を得てください。具体的な流れについては以下のとおりです。

※出願資格の修士の学位とは、「心理学系の学位」(修士論文の内容が心理学関連の論文も可)に限ります。
※論文指導教員の専門分野・研究テーマについては、研究科ホームページ「教員一覧」にてご確認ください。

論文指導希望教員の専門分野・研究テーマを確認

「研究計画書」作成前に指導を希望する教員の専門分野・研究テーマ等を研究科ホームページ「教員一覧」から確認し、ご自身の専門分野や研究テーマと一致するかご確認ください。

研究計画書の提出(12月15日まで)

本学所定のA4用紙に氏名・略歴(学歴・職歴)、資格・免許、所属学会、修士論文題目、指導希望教員、2,000~3,000字程度の研究計画書(希望する博士論文のテーマ、先行研究の概観と問題の所在、目的、方法、分析の方針、研究の新奇性、等)を記述して、受付期間内にWEB入学相談メールに添付して送信してください。

心理学研究科研究計画書(本学所定)

※博士論文では、高度な専門性が要求されますので、本学の担当教員で指導が可能か否か、提出された「研究計画書」で判断させていただいております。仮に、「研究計画書」が優れていても、当研究科の担当教員の専門性が計画しておられるテーマ(問題)とかけ離れていて指導の責任が持てない場合には、指導をお引き受けできないこともありますので、予めご了承ください。

出願(Ⅰ期入試)

指導を希望する教員との間で、研究計画で合意が得られた場合には、出願書類一式を、本学指定の封筒にて出願期間内消印有効で郵送してください。

 

WEB入学相談

心理学研究科では、受験資格、研究テーマ・指導希望教員、学修のすすめ方、スクーリングなど、通信教育を始めるにあたってのご質問に研究科教員が直接お答えいたします。

※相談内容とそれに関わるすべての情報については守秘いたします。安心してご相談ください。

相談内容
  • □ 研究テーマ・指導希望教員
  • □ 受験資格
  • □ カリキュラム
  • □ スクーリング
  • □ 研究の進め方
  • □ その他

 

学生募集要項